つわり(妊娠悪阻)の入院費用は保険適用?給付金がおりる基準は?

この記事を見ているあなたは、つわり(妊娠悪阻)の健康保険・民間保険適用について知りたいとお考えではありませんか。

この記事の内容をまとめると

  • 重度のつわり(妊娠悪阻)での入院費用は健康保険適用される
  • 重度のつわり(妊娠悪阻)での入院は民間保険適用の可能性あり
  • 重度のつわり(妊娠悪阻)で入院したときは、傷病手当金や高額療養費制度を利用できる
  • 重度のつわり(妊娠悪阻)で入院したい/入院したくないときは医師に希望を伝えても良い(ただし医師の最終判断に従うこと)

この記事を見ることで、つわり(妊娠悪阻)の健康保険・民間保険適用基準や利用できる公的保障の詳細がわかり、安心して妊娠生活を送ることができるでしょう。

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執筆者関野みき

SEOを意識した健康・美容・フィットネス・エンタメ・スポーツなどの記事を数多く執筆した経験あり。保険会社の帳票作成システムの開発経験があり、出産経験があり現在も育児中。

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つわり(妊娠悪阻)の入院費用は健康保険・民間保険適用?

妊娠中の「つわり」による吐き気や嘔吐は、妊婦の半数以上が経験すると言われています。「つわり」は疾病ではありませんが、つわりが重症化して「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と診断されると疾病扱いになり、点滴などの治療を受けることになります。

具体的にどのような状態になると、妊娠悪阻と診断されるのでしょうか。ここでは、妊娠悪阻の診断基準や、健康保険・民間保険適用基準について解説します。

つわり(妊娠悪阻)の健康保険適用基準

「つわり」は妊娠にともなう生理的な変化であり、疾病ではないため健康保険は適用されません。しかし、つわりが重症化して「妊娠悪阻(にんしんおそ)」と診断された場合は、疾病として扱われるため健康保険が適用されます。

妊娠悪阻と診断される基準は、次の通りです。

  • 体重の減少(5%以上)
  • 尿中ケトン体陽性
  • 排尿回数や量の減少

「ケトン体」は、エネルギー不足により脂肪が分解されると尿から検出されます。つまり栄養が十分に摂れていないサインです。その他、嘔吐の頻度・量・性状・期間などから総合的に判断します。

吐き気や嘔吐がひどくて食べ物や水をほとんど口に出来ない場合は、妊娠悪阻の可能性があるため我慢せず医師に相談しましょう。重症妊娠悪阻と診断されると、入院が必要になることもあります。

つわり(妊娠悪阻)の民間保険適用基準

重症妊娠悪阻による入院は、多くの民間保険で入院給付金の支払い対象です。ただし、保険商品により保障範囲が異なるうえ、長期入院しか保障されないケースもあるので、ご自身の保険の保障内容はしっかり把握しておきましょう。

民間保険適用されることがわかっていれば、差額ベッド代による出費も気にする必要がなくなります。

なお、妊娠してから民間保険に加入しても、加入時の妊娠・出産については保障対象外となることがほとんどです。妊娠・出産に備えたいのであれば、民間保険は妊娠前に加入しておきましょう。

ただ、「エクセルエイドの普通保険」など、妊娠中に加入しても初年度から妊娠・出産にかかわるトラブルが保障される保険商品も、僅かながら存在します。既に妊娠していて、出産に関するトラブルに備えたい方は、検討してみると良いでしょう。

つわり(妊娠悪阻)で入院したときに利用できる公的保障

つわり(妊娠悪阻)による入院で民間保険の給付金がおりるとしても、長期入院により医療費が高額になったり、入院により働けず収入が激減したりといった心配が付きまといます。

しかし、高額な医療費負担の軽減や、働けない間の生活保障を目的とした制度が用意されているので、過度に心配する必要はありません。

ここでは、妊娠悪阻で入院したときに利用できる、2つの公的保障をご紹介します。どちらも申請が必要なので、忘れずに手続きをおこないましょう。

高額療養費制度

つわり(妊娠悪阻)の状態によっては入院期間が長引き、医療費が高額になることもあります。そのような場合には、健康保険に「高額療養費制度」の利用申請をおこないましょう。

高額療養費制度は、1日~月末日までの1ヶ月間に自己負担限度額(金額は所得による)を超えて医療費を支払ったとき、その超過分があとから払い戻される制度です。自身の窓口負担が自己負担限度額を超えなくても、世帯合算(同じ健康保険に加入している家族の医療費合計)で自己負担限度額を超えれば高額療養費が支給されます。

ただし、高額療養費の対象は健康保険適用の医療費のみです。差額ベッド代や先進医療など、自費の部分は対象外なので注意しましょう。

高額療養費制度の詳細が知りたいときは、全国健康保険協会「高額な医療費を支払ったとき」が参考になります。自己負担限度額は、インターネットで調べると簡易シミュレータなどもあるので、そういったもので調べてみるのも良いでしょう。

なお、高額療養費は診療報酬明細書(レセプト)の審査後に払い戻しがおこなわれるため、振り込まれるまでに診療月から3ヶ月以上かかります。その間、高額な医療費を立て替えることになるため、事前に医療費が高額になることがわかっている場合は「限度額適用認定証」の交付を受けておくと便利です。

「限度額適用認定証」を医療機関の窓口に提示すれば、窓口負担を自己負担限度額までに抑えることができます。

傷病手当金

ケガや病気により働けなくなったとき、会社を休んでいる間の生活保障を目的として健康保険から「傷病手当金」が支給されます。

金額 1日あたり:支給開始日以前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額÷30日×(2/3)※
期間 支給を開始した日から通算1年6ヶ月まで
条件
  • 勤務先の健康保険の被保険者(国民健康保険に加入する自営業などは対象外)
  • 就労できない状態であること
  • 業務外のケガ・病気の療養を目的とした休業であること
  • 無給であること(有給でも傷病手当金より少ない場合は差額を支給)
  • 連続する3日間を含む4日以上休業していること

※ 支給開始日以前の期間が12ヶ月に満たない場合や、傷病手当金の受給中に退職した場合の取り扱いは、全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき」を参考にしてください。

傷病手当金は、3日間の待期期間(有給休暇や公休日も含む)を経て、4日目以降の就労できなかった日について支給されます。なお、就労中に業務外の理由でケガ・病気になり就労できない状態になった場合は、その日が待機日の1日目になります。

つわり(妊娠悪阻)で入院したい/入院したくないときはどうすれば良い?

つわり(妊娠悪阻)で受診したとき、体調や状況によっては「通院で点滴を受けるように言われたけれど、つらいので入院したい」「入院するように言われたけれど、上の子を見ないといけないから入院したくない」など、医師の判断とは違う対応を希望することもあると思います。

基本的に医師の指示には従うべきですが、意思表示すること自体は悪いことではありません。どのような理由でどうしたいのか、上手に希望を伝えましょう。

つわり(妊娠悪阻)で入院したいときの対処法

吐き気がひどくて水も飲めないといった状態のときは、無理をせず医師に相談してみましょう。通院で点滴治療をおこなうこともあれば、重症と判断して入院になることもあります。

ただ、入院してくださいと言われない場合でも、もしつらくて入院したいと感じているのであれば、希望を伝えることは決して悪いことではありません。

状況によっては断られることもありますが、家ではゆっくり休めないなどの事情があれば、そういった部分も含めて伝えてみると良いでしょう。

つわり(妊娠悪阻)で入院したくないときの対処法

入院が必要かどうかの判断は、あくまでも医師がおこないます。入院した方が良いと言われているのであれば、基本的に従う方が良いでしょう。

ただし、「入院しなければ母子ともに危険」と判断しての入院もあれば、「念のため経過観察した方が良い」と判断しての入院もあります。もし「念のため」の入院なのであれば、入院したくないという希望が通る可能性はあります。

どうしても入院したくないときは、入院したくない(できない)理由と、入院しない代わりに点滴に通うなどの代替案は最低限伝えましょう。それでも入院してくださいと言われたら、母子の命を守るために必要だということなので医師の判断に従った方が良いかと思います。

まとめ:つわり(妊娠悪阻)での入院は、健康保険・民間保険適用される

つわりが重症化した「妊娠悪阻」による通院・入院の費用は、健康保険適用です。妊娠悪阻による入院は民間保険から入院給付金が支払われることも多いので、ご加入の保険の保障内容を確認しておくと良いでしょう。

民間保険から給付金が支払われることがわかっていれば、入院が長期化した場合や個室を利用した場合も安心して過ごせます。

体調が悪いときにお金の心配もしなければならないのはつらいものです。傷病手当金や高額療養費制度などの公的保障も利用しながら、妊娠悪阻をうまく乗り切りましょう。

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