出産は生命保険適用外?自然分娩でも出る保険や出産祝い金はある?

妊娠前や妊娠中に帝王切開での出産の可能性を考えると生命保険や医療保険に加入した方が良いのか気になりますよね。

この記事の内容をまとめると

  • 出産自体は病気とは判断されないため、基本的には生命保険は適用とはならない
  • 出産時に生命保険に入っていないと金銭面のリスクを抱える事になる
  • 妊娠に特化した保険を選べば、自然分娩でも出る保険はある
  • 自治体によっては、自然分娩であっても出産祝い金などを給付している場合もある

この記事を読むことで、帝王切開での出産になった際、いくらかかっていくら保障されるのかを理解し、安心して出産に臨めるでしょう。

この記事の執筆者

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執筆者蒼井うみ

精神科看護師として、10年近く現場で勤務。精神科急性期病棟、デイケア、訪問看護と、活動の場を移しながら現在に至る。現在は、2児の母として子供を育児中。

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出産にかかる費用は生命保険適用?それとも適用外?

結論として、加入している生命保険によっても内容は異なりますが、基本的に自然分娩ですとほとんどの場合適用されないのが現状です。医師が異常分娩と判断し、健康保険など公的医療保険が適用されるような場合には適用となります。

但し、公的医療保険が適用されたとしても、加入した生命保険によっては保険の対象とならないこともあるため、事前の確認が必要になってきます。

出産時に生命保険に入っていないと抱えるリスクは?

出産時に生命保険に入っていないと金銭面のリスクを抱える事になるでしょう。

出産は、自然分娩の場合でも50万円程度はかかると言われており、帝王切開など異常分娩の場合は更に多額の費用がかかります。

基本的には、出産育児一時金で42万円支給され、健康保険に加入していれば異常分娩にかかる手術費用や入院費用も3割負担で済ます事ができますが、最終的に、自己負担で20〜30万円、若しくはそれ以上の金額を負担しなければならない可能性があります。

出産は不安を抱える事になりますが、そこに追い討ちでもしもの際に金銭面のリスクも重なるとなると前向きに出産はできませんよね。そんな時のために生命保険に加入しておく事で金銭面のリスクを減らし、出産前の不安を払拭する事に繋がります。

なぜ自然分娩での出産は基本的に生命保険適用外なの?

「出産は命がけであるもの。なぜ生命保険適用外なの?」と不思議に思われる方もいるのではないでしょうか。基本的に、妊娠・出産は病気ではないため、保険適用外となり、原則全額自己負担となります。

仮に手術をした場合でも、医師によっては異常分娩と判断されないケースもあるようです。その場合は、健康保険、民間の保険に関わらず適用になりません。

病気ではないとはいえ、妊娠・出産は母体に大きな負担がかかり、時には治療や入院が必要になります。通常の出産であれば、「出産育児一時金」によって42万円が支給され、ほとんどの出産必要をまかなう事が可能です。

自然分娩でも出る保険はある?

前述しているように、基本的には自然分娩であると保険は出ませんが、妊婦さんの状況によっては「出産に特化した」民間保険に入っている場合、自然分娩でも保険金が出るケースが少なくはなりますがあります。

ここからは、どのような状況であれば自然分娩でも保険が適用されるか紹介していきます。

栄養障害などを伴う「妊娠悪阻」

例えば、栄養障害などを伴う「妊娠悪阻」と診断された場合、給付金が出る保険があります。筆者も、食べ物の匂いを嗅ぐだけで吐いてしまう強烈な妊娠悪阻が出産直前までありました。

妊娠悪阻と診断を受ける症状としては、著しい体重減少・脱水症状・栄養摂取ができないことによる栄養障害・代謝異常などが挙げられます。

この症状に該当すると、点滴治療や内服治療が必要と判断され、入院に至ることがあります。妊娠悪阻による平均入院期間は1週間〜10日ほどと言われていますが、長ければ2〜3ヶ月にもなる場合もあるようです。

1日あたりの入院費は7000〜1万円程度ですので、入院期間や個室を利用した際の差額ベッド代などを含めると費用はそれなりにかかってくることが想定されます。そのため、妊娠中の体調に不安がある方にはおすすめの保険です。

女性特有の疾患がある人が出産する場合

女性特有の疾患がある人が出産する場合も保険適用となり、給付金が支払われる場合があります。加入できる保険の殆どは、妊娠中だと加入できないので妊娠前の保険加入がおすすめです。

自然分娩でも給付金が出る保険の注意点

自然分娩でも給付金が出る保険の注意点は、大きく2点あります。1点目は、保険が降りるのは出産費用の一部のみであることです。

出産は病気ではないため、健康上トラブルのない自然分娩は健康保険の適用外になります。基本的には民間保険の保険金もおりることはありません。そのため、出産費用の全額が降りることはなく、一部のみとなります。

2点目は加入時期が妊娠前は後かによって保障内容が変化することが挙げられます。

民間保険の中には、妊娠前にしか加入できないものが中にはあります。また妊娠してから保険に加入すると、妊娠・出産を除く「特定部位不担保」での加入が条件になってしまう場合があります。

「特定部位不担保」というのは、妊娠や出産時に問題となりそうな部位の疾患については保障の対象外とするものです。「特定部位不担保」に当てはまる場合、保険に入ったとしても、条件によっては保障されないというケースがあります。

自然分娩でおりる出産祝い金とは?

保険の中には自然分娩でもおりる出産祝金があるのをご存知でしょうか。これは子供を出産した方を対象に、自治体が祝金を給付する制度のことです。

これは一部の自治体に存在する給付制度であるため、居住する自治体がどのような制度を持っているのか調べる必要があります。給付対象者になるには、制度が存在する自治体に居住し、さらに出産後の養育期間があることが基本的な条件になってきます。

上記でも触れた出産育児一時金は、被用者保険や健康保険に加入していれば対象になるため、対象者の幅が広いこと、出産祝金は基本的には少額であるのに対して、しっかりと給付される点が異なります。

まとめ:出産は生命保険適用外?自然分娩でも出る保険や出産祝い金はある?

いかがでしたでしょうか。出産は生命保険適用となるか、また自然分娩でも出る保険や出産祝い金など給付金はあるのか紹介してきました。

結論としては、出産自体は病気とは判断されないため、基本的には生命保険は適用とはなりません。しかし、医師が異常分娩と判断し、手術を要する場合は保険適用となります。

妊娠に特化した保険を選べば、自然分娩でも出る保険はあるようです。それらの保険の殆どは、妊娠前でないと加入できないので注意が必要です。加えて、自治体によっては、自然分娩であっても出産祝い金などを給付している場合もあるため、居住する自治体がどのような制度を持っているのか調べておくと良いでしょう。

後悔をしないためにも、民間の保険会社や制度を調べてできる備えをしておきましょう。

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