妊娠・出産に向けて準備を始めるタイミングは、「妊娠したい」と思ったその時です。とは言え、妊娠するためになにができるのか、そしてもし妊娠したら赤ちゃんや自分、家族のためにどんな準備をすれば良いのか、よくわかりませんよね。

そこで今回は、不妊治療・妊娠・出産を経験した筆者が医師から受けた指導をもとに、ママになるための準備についてまとめました。紹介する内容は今すぐ始められることばかりです。ぜひ参考にしてくださいね。

基礎体温を計測して体のリズムを知ろう

なぜ基礎体温の計測が大切なの?

妊娠したいと思ったら、まずは基礎体温を測る習慣をつけましょう。基礎体温のグラフがおおまかに低温期と高温期に分かれていれば、とりあえず正常な排卵がおきていると考えられます。

排卵は低温相から高温相へ移るタイミングでおこるので、基礎体温の記録をつけていれば排卵日をなんとなく予測できるようになりますよ。

排卵のタイミングには個人差がありますが、目安として月経周期が28日の人であれば月経初日から14日ほどで排卵が起こり、そこから約14日間高温期が続きます。

月経周期が長い人は低温期が長くなりますが、高温期の長さは月経周期の長さにかかわらず約14日間です。

まずは3ヶ月続けてみよう

測り忘れる日があっても良いので、まずは3ヶ月続けてみましょう。グラフをつけてみると意外にガタガタしていて見づらく感じますが、記録しているうちにだんだんと自分の体のリズムがわかってきます。

月経周期が安定している人であれば、「もうすぐ排卵しそう」とか「もうすぐ生理が始まりそう」というように、予測がつくようになりますよ。

排卵日に合わせて性交渉を持ちたい場合は、予測した排卵日の3~4日前ぐらいから毎日、または1日おきにタイミングをとるのがおすすめです。

これは、排卵日の1~2日前に性交渉を行うと最も妊娠率が高いと言われているためです。ただし、排卵日にあわせて無理に性交渉を持つことが自分やパートナーの負担になることもあります。

若いカップルで自然な性欲があるなら、最初から排卵日を気にしすぎる必要はありません。なお、最近増えてきている下記のようなケースでは、まず不妊治療専門クリニックに相談してみることをおすすめします。

妊娠前に検査を受けよう

【重要】風疹の抗体検査を受けよう

風疹にかかったことがない人は、妊娠前に必ず風疹の抗体検査を受けておきましょう。

妊娠中のママが風疹にかかると胎児にも風疹ウイルスが感染し、先天性風疹症候群(白内障・先天性心疾患・難聴など)を引き起こす場合があります。

妊娠初期は発症リスクが特に高く、妊娠1ヶ月で風疹にかかった場合、胎児が先天性風疹症候群になる可能性は50%以上と言われています。

風疹の予防に関しては、夫などの同居家族全員が当事者意識を持つことが大切です。

特に昭和54年4月1日以前に生まれた男性は、風疹の予防接種を1回も受けていない可能性があります。

なお、妊娠中の女性は風疹ワクチン(またはMRワクチン)の接種を受けることはできません。また、女性が風疹ワクチン(またはMRワクチン)の接種を受けた場合、2ヶ月間程度は避妊が必要です。

そのため、赤ちゃんが欲しいと思ったら早めに抗体検査を受けることをおすすめします。多くの自治体が風疹の抗体検査やワクチン接種費用を助成しているので、一度お住まいの自治体に問い合わせてみると良いですよ。

ブライダルチェックを受けてみよう

ブライダルチェックは、基本的な健康状態を調べるほか、赤ちゃんに感染する病気や、妊娠・出産に影響を与えるような病気を持っていないか調べる検査です。

プレママチェック・プレママ健診という呼び方をすることもあります。ブライダルチェックには、先述した風疹抗体検査を含む場合が多いようです。

その他にも、貧血検査、感染症検査、ホルモン検査、子宮頸がん検診など多岐に渡ります。男性の場合は、精子検査(精子数、運動率、奇形率など)と感染症検査をセットで行うのが基本です。

ブライダルチェックを受ければ、不妊・流産・早産などのリスク因子が見付かった場合でも早期に対策できます。なお、上記の検査内容は一例であり、実際の検査内容は病院・クリニックにより異なります。

赤ちゃんと自分のために備えよう

赤ちゃんの健康のために自分ケアを始めよう

プレコンセプションケアという言葉を知っていますか?日本語に訳すと「妊娠前の健康管理」という意味になります。

先進国では、医療の発展により妊婦の死亡率は劇的に下がりました。しかし、女性の持つリスク因子が原因とされる低体重児や先天異常の割合は減っていません。

赤ちゃんの健康を守るためには、妊娠前から自分の体の状態を把握して健康状態を改善することが大切です。それはあなたの妊娠・出産時の安全性を高めることにも繋がります。やるべき健康ケアは、なにも特別な内容ではありません。

など、日々の生活の中で意識してみましょう。

葉酸の摂取は妊娠前に始めよう

「妊婦さんは葉酸を摂ると良い」という話はよく聞きますが、実は妊娠前から摂取を始めた方が良いことを知っていますか?

葉酸はビタミンB群の一種で、細胞の分裂や成熟に大きく関わるため、胎児にとって重要な成分です。

特に神経管の形成時期である妊娠初期に葉酸を十分摂取することで、「神経管閉鎖障害」の発症リスクを減らせることがわかっています。

神経管閉鎖障害とは、お腹の赤ちゃんの神経管に障害が起こり「二分脊椎症」「無脳症」などが生じることです。赤ちゃんの神経管が完成するのは妊娠6週ごろですが、病院の検査で胎のう(赤ちゃんが入っている袋)が確認できるのは早くても妊娠4週ごろになります。

つまり、神経管閉鎖障害の発症リスクを減らすと言う意味では、妊娠に気づいてから葉酸を摂り始めても遅いのです。

葉酸の摂取方法については、妊娠初期に必要な量の葉酸を食事だけで摂取することは難しいためサプリメントなどを活用してください。

厚生労働省は、葉酸の推奨摂取量を以下のように定めています。

通常食事から240㎍
妊活中~妊娠3ヶ月食事から240㎍+サプリメントなどから400㎍
妊娠4ヶ月~出産食事から480㎍
授乳中食事から340㎍

参照:厚生労働省 日本人の食事摂取基準(2020 年版)

葉酸を多く含む食品の例は、以下のとおりです。

出生前診断について話し合おう

出生前診断とは、お腹にいる赤ちゃんの発育や異常の有無を検査し、その検査結果をもとに医師が行う診断のことを言います。

出生前診断を行い、もし赤ちゃんに異常が見付かったとき「心の準備ができて良かった」と感じるか「知らない方が良かった」と感じるかは人それぞれです。

そのため、出生前診断を受けるかどうか、また、もし赤ちゃんに異常が見付かった場合はどのように対応していくのか、妊娠する前からパートナーと話し合っておくことが大切です。

保険について考えよう

妊活中は、保険について考える絶好のタイミングです。妊娠すると、赤ちゃんと一緒の新しい生活が始まることへの期待が膨らむと同時に、さまざまなリスクへの不安も感じることと思います。

そんなリスクに備えるのが医療保険の役割ですが、妊娠中に医療保険に加入しても大抵の場合「最初の1年間は妊娠に関する保障はない」などの条件がつきます。

そのため、医療保険の加入については妊娠前に検討が必要です。もし妊娠・出産・産後に備えることが目的なのであれば、妊娠中に入れる「妊娠保険(母子保健)」という選択肢もあります。

こんな不安に備えておけば、予想外の出費を気にすることなく安心して過ごせます。

医療保険・妊娠保険に限らず「子供のために生命保険の保障を厚くするか」「学資保険に入るか」など、パートナーと保険についていろいろ検討してみると良いですよ。

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