
いよいよ赤ちゃんに会える日が近づく妊娠後期は、新しい生活への期待と出産への不安が入り混じり、心が不安定になる時期でもあります。
残り少ない妊娠生活を心穏やかに過ごすためにも、自分にどのような変化が起きるのかあらかじめ知っておき、うまく乗り越えていきましょう。
今回は、妊娠後期とはどんな時期なのか、なにに注意すべきか、なにをやっておくべきなのか、現役ママの筆者が経験も踏まえてお伝えします。出産予定日が近づくと気になってくる「出産の兆候」についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。
妊娠後期はどんな時期?
妊娠後期とは、妊娠8~10ヶ月(28~39週)の3か月間を指します。いよいよ出産に向けてラストスパートといった時期ですが、大きくなった子宮で胃、心臓、膀胱などの内臓が圧迫されさまざまな不調に苦しめられる時期でもあります。
また、赤ちゃんにもうすぐ会える喜びと同時に、出産に対する不安などから気持ちが不安定になることもあります。これはホルモンバランスの変化によるところも大きいため「イライラする」「無気力」「わけもなく涙が出る」など、感情のコントロールができなくなっても「これはホルモンがそうさせているんだ」ということを忘れずに。自分を責めないでくださいね。
妊娠後期の体の変化
妊娠8ヶ月(28~31週)の特徴
妊娠8ヶ月(28~31週)になると、赤ちゃんの筋肉や神経が発達してきます。その分、胎動が激しくなるので眠りを妨げられて睡眠不足になるママもいますよ。他にも腰痛、足のむくみ、こむら返りなど、なにかと体調面での悩みが増えていく時期です。
妊娠9ヶ月(32~35週)の特徴
妊娠9ヶ月になると、赤ちゃんは2500gほどになり顔や体もふっくらして顔立ちがわかるようになってきます。赤ちゃんが大きくなったことでママのお腹の中はぎゅうぎゅうです。子宮のてっぺん(子宮底)はみぞおちあたりまで到達し、胃が押し上げられてムカムカしたり、心臓や肺が圧迫されて動悸や息苦しさに悩まされたりすることもあります。
妊娠10ヶ月(36~39週)の特徴
妊娠10ヶ月は”臨月”とも呼ばれ、いよいよ出産が近づきママもソワソワしてくる時期です。
妊娠37週0日~41週6日は出産するうえで母子ともに最もリスクの少ない期間で、この期間に出産することを「正期産(せいきさん)」といいます。この期間になれば、もういつ生まれてもおかしくありません。
赤ちゃんも子宮の出口へと下りていくので、胃や心臓が圧迫されなくなり今まで感じていた胃もたれなどは軽減します。一方で、膀胱への圧迫は強まり頻尿や尿漏れを起こしやすくなります。
お腹が重くて動くのが大変かもしれませんが、お産に向けた体力づくりのためにも医師の指導に沿って無理のない範囲で運動しましょう。適度な運動は体をお産モードに切り替えてくれますよ。
妊娠後期に注意するポイント
お腹の張り
妊娠後期はお腹の張りを感じやすくなります。お腹の張りを感じたら、無理せず休みましょう。
出血をともなったり、いつまでも治まらなかったりなど、いつもと違うと感じた場合は医師に相談してくださいね。
車の運転
妊娠中は体調変化が起こりやすく、ホルモンバランスの影響で注意力も散漫になりがちなので車の運転はおすすめしません。特に臨月はいつ陣痛や破水が起こるかわかりません。もしどうしても車を運転しなければならない場合は、こまめに休憩をとり、高速に乗るのは避けましょう。
また、陣痛が来てからの車の運転は絶対にNGです。産院へ車で向かうときも、必ず他の人に運転してもらってくださいね。
臨月太り
臨月になるとお腹が重くて動くのが億劫になる一方で、子宮の位置が下がって胃の圧迫感が減るので食欲旺盛になる傾向があります。
産後はしばらく外食できなくなるので美味しいものをたくさん食べておきたい気持ちはわかるのですが、臨月太りが原因で産道が狭くなり帝王切開になるケースもあります。体重管理は最後まで気を抜かずにおこないましょう。
妊娠後期にやった方が良いこと
入院バッグを作る
出産が予想外に早まることも考えて、入院グッズをわかりやすいところに集めておきましょう。産院で準備してもらえるものもあるので事前に確認し、なにを持っていく必要があるかチェックリストを作っておくと良いです。
荷物が多いので「陣痛中に使うもの」「産後に使うもの」「赤ちゃんに使うもの」に分けておくと、いざ使用するときスムーズです。
産院までの交通手段を確認する
入院時にどのような手段で産院へいくか決めておきましょう。
車や徒歩でいく予定であっても、念のため陣痛タクシーに登録しておくと安心です。登録したからといって必ず利用しなければいけないわけではないので、万が一を考えて複数のタクシー会社に登録しておくと良いですね。
ネイルを落とす
お産の時に、つめの色で体の状態を判断することがあります。また、パルスオキシメーター(指先に装着して酸素飽和度をはかる機械)はネイルをしていると正常な値を計測できないことがあるので、出産が近づいたらネイルは控えましょう。
赤ちゃんの名前を決める
このあと説明する産後の手続きに赤ちゃんの氏名が必要になるため、出生前に名前を決めておくとスムーズです。もし、赤ちゃんの顔を見てから決めたい場合でも、いくつか候補を出しておくと良いですよ。
出産後の申請・提出書類を確認する
出産後の申請や提出書類は把握していますか?
- 出生届
- 健康保険
- 乳幼児医療費助成
- 児童手当
- 出産育児一時金(直接支払制度を利用しない場合)
出生届は出生から14日以内に提出する必要があります。児童手当も出生日の同月中(月をまたぐ場合は出生の翌日から15日以内)に手続きしないと1ヶ月分(15,000円)もらい損ねてしまいますので、手続きは速やかにおこないましょう。
とはいえ、出産直後のママは体がボロボロの状態。産じょく期(産後6~8週間)は特に安静にしておく必要があるので、各種手続きはパパが上手にこなしてくれるとママも助かります。
出産の兆候にはどんなものがある?
おしるし
お産が近づくと子宮の壁から卵膜が剥がれて出血することがあります。その血液がおりものと混ざって出てきたものは「おしるし」と呼ばれ、近日中にお産が始まるサインです。
とはいえ、おしるしがあった当日中にお産が始まる人もいれば1週間後の人もいるので慌てる必要はありません。おしるしは個人差が大きく、色はピンク、赤、茶色などさまざま。量も薄っすら色がつく程度の人もいれば月経のような量の人もいます。おしるしがないまま陣痛が始まることもあります。
陣痛
陣痛は、赤ちゃんを子宮から押し出すための収縮による痛みです。陣痛には前駆陣痛と本陣痛があります。
前駆陣痛は、本陣痛の前に起こる練習のような子宮収縮です。痛みの強さや起こる間隔が不規則で、しばらくすると治まります。
本陣痛は、お産の始まりのサインです。前駆陣痛との違いは、痛みが起こる間隔が等間隔だということ。産院から指示されている間隔(10分間隔など)になったら、産院に連絡をとって指示を仰ぎましょう。
前期破水
破水とは、卵膜が破れて羊水が外に流れ出ることです。陣痛が起きて子宮口が開いてから破水するケースが多いですが、陣痛が起きる前に破水することもあります。これを「前期破水」といいます。
もし破水したら、慌てず落ち着いて速やかに産院へ連絡しましょう。破水後のお風呂、シャワー、洗浄便座などの使用は、お腹の赤ちゃんが細菌感染してしまう可能性があるため厳禁です。
出産前後の備えは万全に
生まれてくる赤ちゃんと一緒の生活を想像するとワクワクしますが、同時に考えておかなければならないのがお金のことですよね。
子どもが大きくなるまでは万が一のことを考えて生命保険の保障を厚くしておいた方が安心ですし、他にも学費を確保するために学資保険に入るだとか、子どもの怪我や病気に備えて子ども保険に入るだとか、もちろん保険以外にも備えの選択肢はいろいろあります。
また、妊娠・出産時期は妊娠糖尿病、妊娠高血圧症候群、緊急帝王切開、産後うつなど通院・入院・手術のリスクが普段とは段違いなので、医療保険に関してもしっかり考えておく必要があります。既に加入しているのであれば、妊娠・出産に関するトラブルがどこまで保障されるのかきちんと把握しておくことが大切です。
まだ医療保険に加入していないという妊婦さんは、残念ながら今から加入しても今回の妊娠・出産に関するトラブルは保障対象外になることがほとんどかと思います。ただ、少額短期保険であれば今回の妊娠から保障してくれるものもありますよ。妊婦さん専用の「妊娠保険(母子保健)」もそのひとつです。
少額短期保険は保険料が手ごろで、その分保障額も少額ですが「出産時のリスクに備えたい」「出産時だけ保障を厚くしたい」といった目的で加入するには最適の保険です。少額短期保険でも「妊娠19週まで」など加入期間が限られている場合があるので、選択肢を広げるためにも保険の検討はなるべく早めに始めましょう。
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