これから赤ちゃんを迎えるにあたり、妊娠について基礎から学び直すのはとても大切なことです。

妊活をはじめようと考えたとき、赤ちゃんに会いたい気持ちと同時に、妊娠・出産に対する不安を感じますよね。

妊娠の基礎知識を身につければ、あなたが妊活をするにあたりどのように行動すべきか、妊娠後どうすれば良いのか心構えができますよ。

今回は、不妊治療を経て妊娠・出産を経験した筆者が知っておいた方が良いと思う妊娠の基礎知識を、大きく3つに分けて紹介します。

「妊娠したかな?」と思ったときも慌てずに済むよう、妊娠したときの流れもあわせて紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね。

1.妊娠までの流れ|女性の体に起こる変化

受精から着床までの流れ

妊娠はいくつもの段階を経て、はじめて成立します。避妊せずに性交渉を持てば当たり前に妊娠するように感じますが、全ての工程をクリアしてはじめて新たな命が宿るのです。

それでは、赤ちゃんがお腹の中にやってくるまでに起こることをひとつずつ見てみましょう。

排卵

女性の卵巣の中で、卵子を含む卵胞(らんほう)がホルモンの働きにより成長します。

卵胞が直径18~20mmほどの大きさに育つと、卵胞が破れて卵子が卵巣の外に飛び出します。これを“排卵”と呼びます。

受精

男性の精子は約80日間かけて作られます。性交渉により射精された精子は、膣、子宮頚管(けいかん)、子宮を経て卵管へと進み、そこで排卵された卵子を待ちます。

通常、1回の射精につき1億個以上の精子が放出されますが、卵管まで辿りつけるのはほんのわずかです。卵管に辿り着いた精子は、卵子と出会うと中に入り込みます。これを“受精”と呼びます。

受精卵は、細胞分裂を繰り返しながら、4~6日かけて子宮へと移動します。

着床

子宮内へ到着した受精卵は、子宮内膜に潜り込み根を張るように成長します。これを“着床”と呼びます。この状態になってはじめて「妊娠が成立した」と言えます。

受精卵ができてから着床完了までには、おおよそ12日ほどかかります。

卵子と精子の寿命はどのくらい?

通常、受精していない卵子の寿命は、排卵から1日程度です。一方、射精後の精子の寿命は1~3日程度だと言われています。

この間に精子と卵子が出会う必要があるため、妊活をするうえで性交渉のタイミングは非常に重要です。

着床したサインはある?

妊活中の人にとって、着床したときに体の変化や症状があるかは気になるところですよね。しかし、実際のところ着床の完了を自覚するのは難しいことです。

性交渉から1~2週間後くらいを目安に、少量の出血や腹痛・頭痛など妊娠初期症状を感じる人もいますが、個人差が大きく生理前症状とも似ています。

ただし、3週間以上基礎体温の高温期が続く場合は、妊娠初期症状の可能性が高いと考えて良いでしょう。そのため、日頃から基礎体温をつけておくと妊娠に気付きやすくなります。

2.自然に妊娠できる確率はどのくらい?

意外に高くない「自然に妊娠できる確率」

交渉を持てば自然に妊娠できるように思えますが、健康で生殖機能に問題がない男女が排卵日付近に性交渉を持っても、排卵1周期あたりの自然妊娠率は20~25%と言われています。

また、自然妊娠率は加齢と共に下がって行きます。女性は20代後半から徐々に妊娠する力が弱くなり、35歳以降はさらに弱まると言われています。

閉経の数年前からは、妊娠の可能性はかなり低くなります。男性についても、女性に比べればゆっくりですが35歳ごろから生殖機能が落ちていきます。

不妊の定義とは?

日本産科婦人科学会では、生殖可能な年齢の男女が避妊せず性交渉を持っているにもかかわらず、1年間妊娠しない状態を「不妊」と定義しています。

不妊の原因は女性が強調されがちですが、約半数は男性にも原因があります。また、原因がはっきりしない場合もあります。

晩婚化が進んだこともあり、日本では現在5.5組に1組の夫婦が不妊の検査や治療を受けています。

妊娠確率を上げるポイントは?

妊娠の確率を上げるためには、精子と卵子が出会えるタイミングで性交渉を持つことが大切です。精子の寿命はおよそ3日程度ですから、1~2日おきに性交渉があれば精子がいつも女性の体内にある状態となり、いつ排卵しても妊娠する可能性があります。

それが難しい場合は、排卵日3日前ぐらいから性交渉を持つと妊娠の可能性が高まります。目安としては、月経周期が28日周期の場合、14日目あたりが排卵日です。

最近では基礎体温を入力することで排卵日を予測してくれるスマホアプリもあるので、うまく活用するといいですよ。ただし、排卵日には個人差があり体調などにも左右されるため、参考程度と考えてください。

3.知っておきたい流産の基礎知識

流産は全妊娠の約15%に起こる

妊娠22週(赤ちゃんがお腹の外で生きていけない週数)より前に赤ちゃんが亡くなることを“流産”といいます。

滅多にないことのように思えるかもしれませんが、医療機関で確認された妊娠の約15%に起こることです。そのうち妊娠12週未満の「早期流産」が8割以上で、ほとんどを占めます。

早期流産の原因で最も多いのが、赤ちゃんの染色体等の異常です。つまり、受精の瞬間には流産することが決まっていることがほとんどなのです。

妊娠12週以降22週未満の流産は「後期流産」といいます。後期流産の原因は母体側にあることが多く

などにより起こることがあります。

流産の確率は加齢とともに上がっていく

流産率は加齢とともに上がっていきます。これは、卵子が母体とともに歳をとっていくためです。卵子のもととなる細胞は、お母さんの子宮の中にいる間に一生分が作られ、以後増えることはありません。

そして、加齢と共に卵細胞にも老化現象がおき、染色体や遺伝子に異常が起こりやすくなります。つまり、年齢が上がれば上がるほど流産の可能性も高まるということです。

35歳を超えると20%以上、40歳代になると割合がぐんと増え50%以上が流産を経験すると言われています。

妊娠したかなと思ったら|4つのやるべきこと

妊娠検査薬を使ってみよう

生理が1週間ほど遅れていると感じたら、ドラッグストアなどで売っている妊娠検査薬を使ってみましょう。

妊娠検査薬は、妊娠すると分泌されるhCGというホルモンが尿中に含まれているかを検査します。検査するタイミングは、生理予定日の1週間後を目安にしましょう。

産婦人科を受診しよう

妊娠検査薬で陽性が出た場合は、生理予定日から2週間前後を目安に産婦人科を受診しましょう。

産婦人科の受診は、早すぎると子宮の中の胎のう(赤ちゃんの袋)が見えない場合があり、遅すぎると異所性妊娠(子宮内膜以外の場所に着床してしまうこと)などの異常妊娠があった場合、命に関わります。

今後の方針をパートナーと話し合おう

妊娠がわかったら、パートナーとしっかり話し合い、ライフプランを共有しておきましょう。

など、これからの生活について話し合うことはとても大切です。

保険について考えよう

妊娠・出産の備えのひとつとして、妊娠している女性限定で加入できる医療保険(妊娠保険)があります。

など、心身の健康が不安定になりやすい妊娠・出産時期の通院や入院に備えたい場合は検討してみましょう。

また、妊娠保険には赤ちゃんの健康に異常が起きたときに備えられるものもあります。赤ちゃんの医療費は自治体による「子ども医療費助成制度」により助成を受けられますが、交通費や差額ベッド代などの出費は自己負担となります。

子育てにはなにかとお金が必要になりますから、赤ちゃんへの保障もある保険に加入しておくと金銭面の不安も抑えられます。

妊娠保険は妊娠成立後に入る保険ですが、夫婦の生命保険の見直しや医療保険の加入については妊娠する前に決めておくことが大切です。保険について考えることは、パートナーと今後のライフプランを話し合うきっかけにもなります。

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