異常分娩は保険適用?吸引分娩は?会陰切開、陣痛促進剤は対象?

妊娠が発覚して異常分娩だった場合に保険が適用になるか気になりますよね。

この記事の内容をまとめると

  • 異常分娩は健康保険、民間の医療保険どちらも適用される
  • 吸引分娩は異常分娩と判断される可能性が高く、異常分娩と判断された場合は保険適用となる
  • 会陰切開、陣痛促進剤の使用は正常分娩と判断される可能性が高く保険適用されない事が多い

この記事を見る事で吸引分娩時に保険が適用されることが分かり、安心して出産に臨めるでしょう。

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執筆者Yuko

臨床検査技師として働きながら、これまでに妊活・妊娠・出産・育児の記事に加えて、医療に関する記事、ワーキングマザーについてなど女性に関わる幅広い記事を執筆。

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監修者ファイナンシャルプランナー 三浦希枝

FP3級を保持。保険会社に勤めていた経験を持ち、現在は、フリーライターとして独立起業し、3人の子供を育児中。大手メディアでの執筆経験やセミナー開催で講師の実績もあり。

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異常分娩とは

異常分娩とは、簡単に言うと正常分娩以外の分娩の総称です。具体的には、帝王切開での分娩や、吸引分娩、骨盤位分娩など「医療行為を介入する分娩」が異常分娩に含まれます。

正常分娩は、自然に陣痛が始まり、妊娠満37週以降~満42週未満の正期に、順調に経膣分娩(膣からの分娩)が進行して、正常な回旋(前方後頭位)の頭位で赤ちゃんが生まれてくる事です。

分娩中に会陰切開術以外の処置を加える必要があったり、子宮収縮剤の使用後も分娩が所要時間内に進まなかったりした場合に異常分娩となるケースがあります。また、分娩後に母子に何らかの合併症や障害が残った場合にも異常分娩とされることが多いです。

異常分娩は健康保険適用される?

異常分娩はほとんどの場合、健康保険の対象となります。

正常分娩は全額自己負担となりますが、異常分娩と認められると入院費や手術代などが3割負担で済みます。費用が高額になった場合、高額療養費制度も利用できます。しかし、入院中の食事代や差額ベッド代、新生児管理保育料などの診察や治療に関わらないものは自己負担となります。

また、異常分娩は正常分娩と同じく、医療費控除制度や公出産育児一時金や出産手当金、自治体などから支給される出産祝い金も対象となります。

健康保険が適用される異常分娩の種類

鉗子分娩 鉗子と呼ばれる金属製の道具で赤ちゃんの頭を挟み、引っ張って出す分娩です。
吸引分娩 吸引出来るカップ型の機器を赤ちゃんの頭につけて、陰圧をかけて引っ張って出す分娩です。
骨盤位分娩(逆子) 正常分娩では赤ちゃんは頭が先に産まれてきますが、足やお尻が先に産まれてくる分娩です。
切迫流産 流産になりかけている状態で、安静にして対処します。医師の判断で投薬を行うこともあります。
切迫早産 妊娠22週0日から37週0日までの出産(早産)となる危険性が高いと考えられる状態です。
帝王切開 何らかの理由で経腟分娩が難しいと医師が判断した場合に、お腹と子宮を切開して赤ちゃんを取り出す手術です。あらかじめ決まっている「予定帝王切開」と、分娩の途中で急にトラブルが起きたために帝王切開に切り替える「緊急帝王切開」があります。
重度の妊娠悪阻 悪阻の中でも特に吐き気や頭痛が酷く、点滴で水分や栄養を補給する必要がある状態です。

異常分娩は民間の医療保険の対象?

異常分娩で健康保険適用となれば、民間の医療保険の多くが対象になります。

補償内容によって給付金が支給されます。加入している医療保険によって保障内容は異なるため、申請に必要な書類や給費金の額などを確認しておく必要があります。

民間の医療保険の給付金が支給されれば、出産にかかる費用負担を減らせます。状況によっては長い入院になる可能性もありますので、健康保険など公的な制度の他にもプラスしておくと安心です。

吸引分娩は保険適用の対象?

上記でも軽く触れましたが、吸引分娩は基本的に医師が異常だと判断した場合に行われるため、健康保険、民間の医療保険どちらも保険適用となるケースが殆どです。

ただし、医師が必ず吸引分娩を異常だと判断するわけではなく、正常分娩と判断する場合もあります。その場合は、健康保険、民間の医療保険どちらも保険適用とならない可能性が高くなります。

吸引分娩が健康保険適用となると自己負担額は3割負担となります。民間の医療保険適用となると保険会社にもよりますが、一般的に入院費用や手術費用に対して給付金が出ます。

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【吸引分娩は医療保険適用?】適用される場合の必要書類や手続き方法

吸引分娩時に医療保険適用になるのか気になりませんか。また、医療保険が適用となった場合の費用なども気になりますよね。この記事を見る事で吸引分娩時に保険が適用されることが分かり、安心して出産に臨めるでしょう。

会陰切開、陣痛促進剤使用等は保険適用の対象?

結論としては、会陰切開や陣痛促進剤の使用は保険適用の対象にはなりません。これは、公的保険、健康保険共に関わらず殆ど対象にはなりません。

なぜなら、会陰切開や陣痛促進剤の使用をした後の経過で異常がみられなければ正常分娩と判断されるためです。

分娩中に会陰切開の手術的な処置が必要になった場合、陣痛促進剤を利用しても正常所要時間内(15〜30時間以内)に進まない場合は異常分娩となり、保険適用の対象となります。

まとめ:異常分娩は保険が適用される

自分も該当する可能性があることを考えると、異常分娩に保険が適用されるか気になることがあると思います。

結論を申し述べると、異常分娩では健康保険、民間の医療保険が適用されます。帝王切開や吸引分娩は異常分娩とみなされる事が多く保険適用となる可能性も高いですが、会陰切開、陣痛促進剤の使用などは正常分娩とみなされる事が多く保険適用の可能性も低いです。

異常分娩とみなされる分娩はこちらになります。

  • 鉗子分娩
  • 吸引分娩
  • 骨盤位分娩(逆子)
  • 切迫流産
  • 切迫早産
  • 帝王切開
  • 重度の妊娠悪阻

この記事を読んだあなたは、異常分娩となった場合でも保険が適用されるケースを知って安心して出産を迎える事ができるでしょう。

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